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脊髄小脳変性症の余命と進行

脊髄小脳変性症の余命と進行について説明する鍼灸師|院長 吉池 弘明

●更新 2026.07.28

脊髄小脳変性症の余命と進行|「あと何年」の不安と、今できること

脊髄小脳変性症の余命と進行を説明するイメージ

先日、夫が多系統萎縮症と診断されました。

インターネットで調べると「余命」「進行が速い」という言葉ばかりが目に入ってきて、これから先のことを考えると怖くて仕方ありません。本当のところを、正直に教えていただけないでしょうか。

長野県 S.O.さん

「あと何年生きられるのか」というお言葉に、まず正直にお答えします。脊髄小脳変性症は単一の病気ではなく、多くの病型の集まりです。そのため余命や進行の速さは病型によって大きく異なり、すべての方に当てはまるひとつの数字はありません。

このページでは、病型ごとにわかっていることを逃げずにお伝えします。ただし、同じ病型であっても進行の経過には大きな個人差があることが医学的にも指摘されています。数字だけを見て絶望する前に、まず「進行には段階がある」こと、そして「進行が緩やかな時期にできること」があることを知っていただきたいと思います。

院長 吉池 弘明

  • 脊髄小脳変性症の進行には「前半戦」と「後半戦」がある

    前半戦:自分の足で歩ける時期

    当院で「前半戦」と呼んでいる時期は、看護の現場で使われている病期分類の「第I期」に近い状態です。足を開いて歩く(ワイドベース歩行)ようにはなるものの、自分の足で歩くことができます。階段は上れても下りにくくなる、長く話すとろれつが回りにくくなる、細かい字が書きにくくなる、といった変化はありますが、むせやすさや排尿のトラブルはほとんど目立ちません。

    後半戦:起き上がり・歩行が難しくなる時期

    「後半戦」は、看護の病期分類でいう「第II期」から「第III期」にあたります。第II期では自力での歩行が難しくなり、歩行器や杖、車椅子が必要になります。会話は途切れ途切れになったり急に大きな声になったりし(構音障害)、字は判読が難しくなります。大きい食べ物が食べにくくなり水分でむせやすくなる、残尿感や頻尿が出てくる、といった変化も現れます。

    さらに進んだ第III期では、ベッドの上で過ごす時間が中心になり、移動はすべて介助が必要になります。会話は「はい・いいえ」や単語のみ、あるいは文字を書くこと自体が難しくなり、水分で強くむせる・口の中に食べ物が残るといった高度な嚥下障害が現れます。排尿も「尿閉」の状態になり、バルーンカテーテルや自己導尿が必要になることがあります。

    「今どの段階か」で、できることが変わる

    余命の数字をいきなりお伝えする前に、まずこの「進行の地図」を知っていただきたいと思います。ご自身やご家族が今どの段階にいるかによって、できることや備えておきたいことは変わってきます。次の見出しから、病型ごとの違いを見ていきます。

    〈院長資料待ち:前半戦・後半戦それぞれについて、院長が実際の臨床で見てきた状態像の実感〉

  • 型によって、余命も進行の速さも大きく違います

    進行が緩やかな型(多くの脊髄小脳変性症)

    小脳の症状が中心となる純粋小脳型は、全体として経過がゆっくりで、生命予後も比較的良好とされています。たとえばSCA6型は進行が非常に緩やかで、生命予後は良好、寿命を全うされる方が多いと報告されています。SCA31型も進行は非常に緩やかで、生命予後への影響は少ないとされています。CCA(皮質性小脳萎縮症)のうち、小脳以外の症状を伴わない純粋なタイプでは、平均生存期間が20.7年という報告もあります(小脳以外の症状も合併するタイプでは平均7.7年)。

    こうした型では、診断時に「進行は緩やかです」「寿命は通常の方とほとんど変わりません」と説明されることがあります。それ自体は医学的に誤りではありませんが、この説明が「だから何もしなくていい」という受け止め方につながってしまうことがあります。この点については、後の見出しであらためて詳しくお話しします。

    若い頃に発症する型(マシャド・ジョセフ病など)は後半戦が長い

    SCA3型(マシャド・ジョセフ病)は、平均の罹病期間(発症から亡くなるまでの期間)が14年以上と報告されています。進行の速さは、後述する多系統萎縮症のおよそ半分程度とされ、車椅子が必要になるまでの期間は平均10.7〜11.7年という報告があります。発症年齢が比較的若いことが多いため、結果として「後半戦」を過ごす期間が長くなりやすい型だといえます。

    多系統萎縮症は進行が速い

    多系統萎縮症(MSA)は、脊髄小脳変性症の中でも進行が速いタイプです。平均生存期間は9年前後(7〜10年)と報告されています。杖や歩行器が必要になるまでの期間は発症から約3年で約半数の方に、車椅子が必要になるまでは約5年(自律神経症状が重い場合は中央値3.5年)、寝たきりの状態になるまでは約10年(6〜8年、7年とする報告もあります)とされています。詳しくは多系統萎縮症(MSA)もあわせてご覧ください。

    SARAスコアで見た年間の進行の目安

    運動失調の重症度を数値化するSARAスコア(満点40点、点数が高いほど重症)を用いた研究では、1年あたりの悪化の程度が病型別に報告されています。SCA3型(マシャド・ジョセフ病)では年間1.61点、SCA6型では年間1.3点程度(本邦の調査)、日本人に多いSCA31型では年間0.8点程度(長野県での追跡調査)とされ、この順に進行が緩やかになる傾向が示されています。

    ただし、これらはあくまで研究で報告された平均値です。個人差の大きさについては次の段落で詳しくお伝えしますが、それはこのSARAスコアの数字にも同じように当てはまります。また、SARAスコアには「何点変化すれば意味のある変化といえるか」という基準(MCID)が確立されておらず、この数字だけで一人ひとりの経過の重さを判断することはできません。

    ここまで病型ごとの数字をお伝えしましたが、脊髄小脳変性症は病型や進行速度の違い、そして一人ひとりの個体差によって、現れる症状や経過、予後が大きく変わる病気です。原因となる遺伝子のリピート数が同じであっても、同じ家系・同じ世代のご兄弟であっても、必ずしも同様の症状や進行経過をとるとは限らないことが、医学文献でも指摘されています。原因となる遺伝子の変化について詳しくは脊髄小脳変性症の原因と初期症状もご覧ください。ここでお伝えした数字は、あくまで報告されている目安としてご参考にしていただき、ご自身やご家族の経過を一律に決めつけないようにしていただければと思います。

    〈院長資料待ち:型別(SCA3/6/31・DRPLA・MSA)の進行の速さ・予後の傾向についての臨床実感〉

  • 進行すると、体はどう変化していくのか

    歩行・バランスの変化

    歩行時のふらつきは、多くの場合そもそもの最初の症状であり、進行とともに徐々に強くなっていきます。前の見出しでご紹介した病期でいえば、足を開いて歩く状態(第I期)から、歩行器や杖、車椅子が必要な状態(第II期)へ、そして移動のすべてに介助が必要な状態(第III期)へと進んでいきます。

    話しにくさ・飲み込みの変化

    話し方の変化も、初期の「長く話すとろれつが回りにくい」という状態から、言葉が途切れ途切れになったり急に大きな声が出てしまったりする状態を経て、進行するとYes/Noや単語だけの受け答えになり、やがて自分から言葉を発すること自体が難しくなっていきます。

    飲み込みの変化も同様に段階を追って進みます。初期にはほとんど目立ちませんが、比較的早い段階からむせやすさや飲み込みにくさが出始め、大きい食べ物が食べにくくなり、やがて水分で強くむせるようになります。さらに進行すると、舌がうまく動かせなくなる、喉頭蓋がうまく反転せず食べ物が喉の奥に残る、食道への逆流が起こるなどして、唾液も含めて誤嚥を繰り返しやすくなります。食形態の調整(きざみ食・とろみ・ゼリー状にするなど)や嚥下のリハビリテーションで対応しますが、必要な栄養が口から摂れなくなった場合には、経管栄養や胃ろうといった選択肢が検討されることもあります。

    後半戦に起こること

    後半戦には、このほかにも呼吸の変化(呼吸に使う筋肉が弱ることに加え、多系統萎縮症では喉の声帯が開きにくくなることによる変化が重なることがあります)、排尿の変化(頻尿・尿意切迫から、尿が出にくくなる状態へ)、血圧の変動(立ちくらみが強く出る一方で、横になると血圧が上がりやすくなる)といった自律神経の変化も現れてきます。

    「認知症になるのでは」というご心配もよく伺いますが、認知機能への影響は病型によって大きく異なり、一括りにはできません。SCA3型・SCA6型・SCA31型では、記憶力や知能、性格は進行しても比較的よく保たれ、明らかな認知症の状態になることは原則としてありません(ただし、物事を柔軟に考えたり順序立てて判断したりする力が軽度に低下することはあります)。一方、DRPLA(歯状核赤核淡蒼球ルイ体萎縮症)の40歳以降で発症するタイプやSCA17型では、性格の変化や認知機能の障害が中心的な症状として現れることがあります。多系統萎縮症では、発症から3年以内に認知症がみられることは通常なく、むしろその場合は他の病気を疑う目安ともされていますが、進行期には物事を計画的に進める力(遂行機能)の障害が現れることがあります。

    ここまで読んで「怖い」と感じられたかもしれません。ただ、これらの多くは適切な対応によって備えることができる変化でもあります。次の見出しから、その点を詳しくお伝えします。

  • 症状を上乗せしてしまう、治療できる病気があります

    進行の中で注意しておきたい症状

    進行が進んだ時期に特に注意したいのが、誤嚥性肺炎と、眠っている間の呼吸の変化です。むせやすさが強くなると、食べ物や唾液が誤って気道に入りやすくなり、肺炎を起こすことがあります。また、多系統萎縮症では喉の声帯が開きにくくなること(声帯外転麻痺)を高い頻度で合併することが知られており、これによって睡眠時無呼吸や、息を吸うときに高い「いびき」のような音が出ることがあります。こうした症状に気づいた場合は、耳鼻咽喉科的な検査や睡眠中の呼吸の検査を行った上で、夜間のマスク型の換気補助(NPPVなど)や、場合によっては気管切開が検討されることがあります。どの対応が適切かは喉の状態を含めた専門的な判断が必要となるため、必ず主治医にご相談ください。

    治療できる病気が隠れていることがあります

    脊髄小脳変性症の方には、甲状腺機能の低下、脊柱管狭窄症、糖尿病、貧血、ビタミンの不足といった、ふらつきや運動失調の原因になりうる病気が合併することがあります。これらの病気そのものが脊髄小脳変性症の神経変性の進行速度を直接早めるという医学的な根拠は、現在のところ確認されていません。

    ただし、これらは脊髄小脳変性症の症状に「上乗せ」される形で、ふらつきや歩きにくさを実際以上に悪化させてしまうことがあります。裏を返せば、これらは治療によって改善が期待できる病気です。「進行しているから仕方ない」と思っていた症状の一部が、実は治療可能な別の要因によるものだった、ということもありえます。これは、数字だけでは見えない希望のひとつでもあります。

    だからこそ、早めの対応が大切です

    特に多系統萎縮症では、発熱や感染症(誤嚥性肺炎、尿路感染など)が、呼吸の状態や声帯の動きを急激に悪化させ、病気そのものの進行を早めてしまう強力な要因になることが報告されています。逆にいえば、肺炎や膀胱炎、尿路感染、床ずれといった合併症を日頃からきちんと予防・管理することで、誤嚥性肺炎の発症を防ぎ、生命の予後を向上させる(生存期間を延ばす)ことができると報告されています。「治療できるものは、きちんと治療する」ことが、進行への向き合い方として大切です。

  • 「進行が緩やかだから」と、様子を見ていませんか?

    「治療法がない」「経過を見ましょう」と言われて、何もしていない方へ

    先ほどお伝えした通り、脊髄小脳変性症の多くの型は進行が緩やかで、寿命への影響も比較的少ないとされています。そのため診察の場で「今のところ経過を見ましょう」と言われ、そのまま何年も特に何もせずに過ごしているという方は少なくありません。ですが、「進行が緩やかだから何もしなくていい」というのは、必ずしも正しい受け止め方ではありません。

    緩やかに進む型こそ、前半戦の時間が長い=できることも多い

    体の機能の低下には、実は2つの要因が重なっています。ひとつは病気そのものによる神経変性の進行、もうひとつは体を動かさないことによる「廃用症候群」です。廃用症候群による機能低下は、神経変性がどれだけ進んでいるかとは関係なく、活動量が減ることによって独立して上乗せされていきます。つまり、「進行が緩やか」であることと、「今、体を動かさないでいい」ことは、まったく別の話なのです。

    実際に、リハビリテーションに関する報告では、進行性の変性疾患であっても、十分な練習量やバランス訓練、ストレッチなどを自主トレーニングも含めて根気よく続け、習慣づけることで廃用を防ぎ、日常生活動作や身体機能の低下、症状の進行速度そのものを緩やかにできる可能性があるとされています。「機能を維持していこうとする意欲があるかどうか(リハビリを続けているかどうか)だけで、症状の進行に差が生じてくる可能性がある」と、医学文献にも明記されています。「進行が緩やかだから、今は何もしなくていい」のではなく、「進行が緩やかだからこそ、今動いておく時間が長く残されている」というのが、実際のところなのです。

    転倒・骨折による安静が、「寝たきり」を早めることがあります

    もうひとつ、知っておいていただきたいことがあります。それは、転倒による骨折(太ももの付け根の骨折や背骨の圧迫骨折など)や頭部のけがです。脊髄小脳変性症そのものの進行が非常に緩やかであっても、こうした骨折によって一時的に体を安静にせざるを得なくなると、その間に廃用症候群が一気に進んでしまうことがあります。そして、そのまま起き上がる・移乗する・歩くといった動作を取り戻せずに、寝たきりの状態が固定化してしまうことがあるのです。

    つまり、「進行が緩やかだから大丈夫」と油断して転倒への備えを怠ることは、かえって進行を早める結果につながりかねません。緩やかな進行だからこそ、転倒を防ぎながら、今の体の機能を保つ働きかけを続けておく意味があります。

    セレジストが合わない・副作用で飲めない方も少なくありません

    お薬による治療では、タルチレリン(セレジスト)という薬が、運動失調の悪化を抑える効果を臨床試験で確認されており、進行を緩やかにする効果が示されています。一方で、この薬が体質に合わなかったり、副作用のために服用を続けられなかったりする方もいらっしゃいます。そのような場合にも、リハビリテーションなど、お薬以外にできることは残されています。

    〈院長資料待ち:セレジストが合わず治療を探して来院した実例(匿名化)〉

    〈院長資料待ち(あれば):様子見からの転換ケース(匿名化)〉

  • 進行の中でも、できることはあります

    「変わらない」わけではない(改善事例という考え方)

    「治る」「完治する」とお約束することはできません。ですが、「変わらない」「何をしても同じ」というわけでもありません。前の見出しでお伝えした通り、廃用症候群による機能低下は働きかけ次第で防げる部分があり、リハビリテーションによって進行速度そのものを緩やかにできる可能性も報告されています。当院では、鍼治療とあわせたリハビリテーションのご提案を、体の状態を確認しながら行っています。

    体の機能を可視化しながら、その時期に合った働きかけを

    当院では、医療用サーモグラフィを用いて全身の体温分布を撮影し、自律神経の状態や体の左右差などを客観的に確認しながら治療を行っています。これは診断を行うものではなく、あくまで今の体の状態を見える形にするための検査です。今どの段階にいるか、どこに働きかけることが今の体に合っているかを確認しながら、鍼治療とリハビリテーションを組み合わせてご提案しています。

    詳しくは脊髄小脳変性症は治る確率がある?脊髄小脳変性症のリハビリテーション脊髄小脳変性症の治療法・最新治療患者さんの声もあわせてご覧ください。

  • ご本人へ、ご家族へ

    ご本人が読んでくださっている場合(遺伝性で多い)

    ご自身の病気について調べ、このページにたどり着かれた方へ。遺伝性の脊髄小脳変性症について、ご自身がどの遺伝子の変化を受け継いでいるのか、進行がどのように予測されるのかについては、脊髄小脳変性症は遺伝する?もあわせてご覧ください。

    進行が進んだ時期には、胃ろうや気管切開、夜間のマスク型の換気補助(NPPV)といった選択について、ご本人・ご家族・主治医で話し合う場面が出てくることがあります。こうした選択は、判断する力がしっかりしている早い段階のうちに、あらかじめ話し合っておくことが大切だとされています。どの選択が適切かはその時々の体の状態によって異なりますので、必ず主治医とご相談ください。当院では、こうした医療的なご判断そのものに立ち入ることはできませんが、日々の体の機能を保つお手伝いはできればと思っています。

    ご家族が読んでくださっている場合(非遺伝性で多い)

    ご家族の変化を目の当たりにし、このページにたどり着かれた方へ。特に多系統萎縮症では、突然の体調の急変について書かれた情報を目にして、不安になられたかもしれません。こうしたリスクについても、誤嚥性肺炎への対応や睡眠時の呼吸の管理を早めから行うことで、備えられる部分があると報告されています。すべてを防げるとは言い切れませんが、「何もできない」わけでもありません。

    在宅での介護を続けるなかで、レスパイト入院(一時的な入院によるご家族の休息)を利用される方もいらっしゃいますが、長期の入院はできないことが一般的なため、在宅とレスパイトを組み合わせながら生活を維持していく形になることも、あらかじめ知っておいていただければと思います。

    様子見の他にできることを探している方は、まずはお気軽にご相談ください。遠方にお住まいの方も、まずはお電話、または24時間受付のメールでご相談いただけます。

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  • よくある質問

    脊髄小脳変性症の進行スピードは?

    進行の速さは病型によって大きく異なります。小脳の症状が中心となる純粋小脳型(SCA6型・SCA31型など)は進行が非常に緩やかで、多系統萎縮症は比較的進行が速いとされています。同じ病型でも個人差が大きいため、一律にはお答えできません。詳しくは本文の「型によって、余命も進行の速さも大きく違います」をご覧ください。

    脊髄小脳変性症の平均余命は?

    脊髄小脳変性症全体を通した一律の平均余命は報告されていません。病型別ではSCA3型(マシャド・ジョセフ病)で平均罹病期間14年以上、多系統萎縮症で平均生存期間9年前後(7〜10年)、純粋小脳型の皮質性小脳萎縮症で平均生存期間20.7年といった報告があります。ただし、同じ病型・同じ家系であっても経過には大きな個人差があるため、これらの数字はあくまで目安としてご覧ください。

    寝たきりになるのは何年後ですか?

    多系統萎縮症では、発症から寝たきりの状態になるまで平均10年(6〜8年、7年とする報告もあります)とされています。SCA3型・SCA6型・SCA31型・皮質性小脳萎縮症については具体的な年数の報告がなく、個人差が大きい部分です。また、転倒・骨折による安静が寝たきりを早める要因になることも報告されており、リハビリテーションを続けているかどうかで進行速度に差が出る可能性も指摘されています。

    最後はどうなりますか?

    進行が進むと、ベッド上で過ごす時間が中心になり、会話や嚥下(飲み込み)が難しくなっていきます。呼吸や自律神経の変化が現れることもあります。ただし、嚥下のリハビリテーションや胃ろうの造設、呼吸管理などを早めから行うことで対応できる部分も多く報告されています。進行した時期の医療的な選択については、判断力のあるうちにご家族・主治医とよく話し合っておくことが大切とされています。

    なぜ亡くなるのですか(死因は)?

    主な死因として、誤嚥性肺炎、窒息、突然死、心不全などが報告されています。特に多系統萎縮症では、睡眠中の呼吸の変化に伴う突然死の頻度が高いことが知られています。一方で、嚥下リハビリテーションと胃ろう造設を徹底することで誤嚥性肺炎による死亡を予防できたとする報告もあり、早めの対応によって備えられる部分があることも知っておいていただきたいと思います。

  • 院長 吉池 弘明

    私が書きました

    院長 吉池 弘明

    脊髄小脳変性症の治療経験40年。

    医療用サーモグラフィを独自に導入し、のべ7万2000人の患者さんに鍼灸治療を行ってきた。

    サーモグラフィを用いた神経難病治療を専門に行い、自律神経・ストレス状態をデータから読み解き、患者様ひとりひとりに合わせた治療を提供している。

  • 参考文献

脊髄小脳変性症の鍼灸外来

お医者様とは違った角度から検査をして鍼治療に活かしています。

脊髄小脳変性症の治療に取り組む 長野県 森上針灸整骨院スタッフ集合写真

西洋医学的に治療法が確立されていないような難病や、保険医療で良くならなかった患者様、お薬の副作用でかえってお体を壊してしまった患者様を専門に治療する鍼灸整骨院です。お医者様とは違った角度から検査をして、鍼治療をしています。初診では十分な時間を取って患者様の問診をするので、お困りのことがあったらご相談ください。