どんな病気か
マシャド・ジョセフ病は、遺伝子の分類上は「脊髄小脳失調症3型(SCA3:Spinocerebellar Ataxia type 3)」と呼ばれる病気です。「マチャド・ジョセフ病」と表記されることもありますが、同じ病気を指しています。
もともとポルトガル系の家系で報告されたことから病名がつき、その後の遺伝子研究で「SCA3」という番号が対応づけられました。どちらも同じ病気を指す名前で、検索の入口が2つあるだけとお考えください。
主に小脳と脳幹の神経が徐々に変化していくことで、体のバランスをとる働きや、なめらかに動く働きが少しずつ難しくなっていきます。脊髄小脳変性症という大きな病気のグループのなかの、ひとつの型(サブタイプ)にあたります。
脊髄小脳変性症全体については脊髄小脳変性症とはもあわせてご覧ください。
日本で最も多い遺伝性の型
脊髄小脳変性症のうち、親から子へ遺伝する形式(常染色体優性遺伝)をとるタイプのなかで、マシャド・ジョセフ病(SCA3)は日本国内で最も頻度が高い型として報告されています。国内の複数の医療機関の調査では、遺伝性の脊髄小脳変性症全体のおよそ27〜43%を占めるとされ、世界的に見てもSCA3は最も頻度の高い優性遺伝性の脊髄小脳変性症とされています。一方で、SCA6型やSCA31型(日本に多い型)など、海外に比べて国内で相対的に頻度が高い型もあります。
MRIで見られる特徴
マシャド・ジョセフ病(SCA3)では、MRI検査で特徴的な萎縮の見え方が報告されています。脳幹(中脳・橋の被蓋部分や小脳への通り道)と小脳全体、なかでも小脳の虫部と呼ばれる部分の萎縮、そして脳室の一部(第4脳室)が広がる様子が見られることがあります。
一方で、小脳の表面そのものや、脳幹の下の方にある構造、橋の腹側のふくらみは比較的保たれやすいという特徴も報告されています。
こうした画像の見え方の違いは、他の型(多系統萎縮症やSCA6型など)との見分けの手がかりとして医療機関で用いられる一般的な知識です。当院での検査によって診断を行うものではありません。実際の診断は、必ず神経内科などの専門医療機関でお受けください。