脊髄小脳変性症に鍼灸は効果がありますか?
結論から申し上げますと、脊髄小脳変性症に対する鍼治療は、症状の緩和やQOL(生活の質)の維持において確かな効果が期待できるとされています。遺伝子の異常や神経の変性そのものを根本的に治すことはできませんが、重要な非薬物療法(補完代替医療)の一つとして、以下のような効果が示されています。
1. 患者さんの半数以上が効果を実感
神経難病患者さんを対象としたアンケート調査では、鍼灸などの補完代替医療を利用している患者さんの51.3%が「痛みの軽減や動きの改善などに効果あり」と回答しており、主観的な健康感が良好に保たれることが報告されています
参考文献
- 『神経内科 Vol.78 No.5 特集Ⅱ 神経内科における鍼灸治療』
(出版社: 科学評論社/発行年:2013年)
2. 筋肉の過緊張と疼痛の緩和(短期的効果)
脊髄小脳変性症の患者さんは、ふらつきや筋力低下をカバーするために体に無理な力が入りやすくなります。鍼治療は、これによって起こる頸部痛や頭痛、腰背部痛などの疼痛を軽減し、動かしづらい筋肉の過緊張を和らげることで、患者さんが持っている運動パフォーマンスを最大限に引き出す効果があります。
参考文献
- 『神経内科 Vol.78 No.5 特集Ⅱ 神経内科における鍼灸治療』
(出版社: 科学評論社/発行年:2013年)
3. 循環障害や合併症状の緩和(維持期の効果)
病状が進行し、寝たきりなどで体を動かせなくなった場合には、循環障害に起因する筋・筋膜性疼痛の緩和に鍼治療が有効です。また、病期を問わず、便秘や睡眠障害といった自律神経系の合併症状に対しても効果が期待できます。
参考文献
- 『神経内科 Vol.78 No.5 特集Ⅱ 神経内科における鍼灸治療』
(出版社: 科学評論社/発行年:2013年)
4. 進行の抑制とQOLの維持(中長期的効果)
さまざまな痛みや不快な症状(愁訴)を取り除くことでQOL(生活の質)を維持し、さらに鍼灸特有の働きである生体恒常性(ホメオスタシス)を賦活することによって、中長期的には病気の進行度を抑制することが期待されています。(※実際にパーキンソン病の研究では、薬物療法単独よりも鍼灸治療を併用した群の方が、進行抑制に寄与したという結果も報告されています。)
脊髄小脳変性症には現在、病気の進行を完全に止める特効薬はありませんが、リハビリテーションや薬物療法と合わせて先生が行う鍼治療を併用することは、患者さんが長く良いコンディションを保つために非常に理にかなったアプローチと言えます。
参考文献
- 『神経内科 Vol.78 No.5 特集Ⅱ 神経内科における鍼灸治療』
(出版社: 科学評論社/発行年:2013年)
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当院について
森上鍼灸整骨院
院長 吉池 弘明
森上鍼灸治療では、西洋医学の代替医療として鍼灸治療に取り組んでいます。 顔面神経麻痺や突発性難聴の患者様には、臨床経験20年以上の鍼灸師がチームを組んで治療にあたります。


